あはらんわさはらん!(ウェルカ〜ム!)
いすみー(私の名前は)クロワッサン絢友です。
クロワッサン大好きなんです。
あの油脂感...サクサクで、なかはジュワッ、ふわっ!最高です。
そんなわけで名前にクロワッサンってつけました。
苗字が三日月という意味を持つ「ワカツキ」なので、それも相まってちょうどいいです。
月が昇る方角は東、夕陽が沈むのはどの方角でしたっけ?
そう、西ですね。
今回は「西」をテーマにアラビア語を紐解いていきます!
西という単語は
アラビア語で
غَرْب(ḡarb)「がるぶ」
語根は غ،ر،ب です。
(語根ってなんYah?という方はこちらの記事をどうぞ!)
この語根は太陽や月などの天体などが没する、沈むという動詞を意味します。
英語だとto set of the sun, moonです。(参考:wiktionary)
余談ですが私は英語が苦手なのだけれど、アラビア語のために仕方なく読み解いています(笑
1.で、どこから見て西なんYah?
さぁ本題へ。
この記事で示す西はどこを起点にしているかというと…
サウジアラビアの都市メッカです。
メッカはイスラームの創始者であるムハンマドの生誕地であり、彼に初めて神の啓示がくだった場所です。
このような奇跡が起きた場所メッカはイスラームの聖地となっています。
原則として、信者であれば人生に一度はメッカ巡礼(ハッジ)をしなければならないとされています。
メッカのカーバ神殿の様子はこちら。ライブで見られます。オススメです(笑
そんなメッカを中心にして西方に位置するモロッコやチュニジア、アルジェリアなど北アフリカ北西部がマグリブ地域とされています。
2.日没する処、モロッコ王国
マグリブ地域の中でも とりわけモロッコは
最も西に位置していたことが由来し、
「西の王国」として方位を国名に冠したそうです。
モロッコをアラビア語で表記すると
اَلْمَغْرِب(al-maḡrib)「あるまぐりぶ」です。
これってまさに「日の沈む地」を指してるのです。
なんだか、聖徳太子が隋への国書に記した「日出る処」「日没する処」といった考え方と似通っていて面白いなと感じます。
いつの世も、どの地でも、各国もしくは文化圏においての当時のトップを中心に据えた方角に基づいて方位を捉えるという発想は変わらないようです。
つまりは
「ワイがトップ!!ワイ中心に世界は回ってんねYah」
と誰だって考えちゃうわけですね。
いつの世も人間の考えることは同じです。
3.見当違いだったアグラブ王国
8世紀から約100年にわたり現在のチュニジア、アルジェリア、リビア、イタリア、マルタが位置するマグリブの東部地域を束ねていた「アグラブ王国(アグラブ王朝)」。
マグリブ地方における初期の重要なイスラーム王朝の一つです。
この名称もメッカから見て西方であることが語源なんだろうか…
そんな推測を立てていたのですが、見当が外れました。
こちらは初代王朝を築いたイブラヒーム・イブン・アグラブ(アグラブ1世)の名前が由来となっているようです。
つづりも الأغالبة(al-Āghāliba)「あるあーがーりば」で全くの別物。
こちらの語根はغ،ل،ب。
victor「勝利者」を意味する غَالِب(ḡālib) が語源です。
形を変えて派生した単語はいずれも、
以下のように「何かと比べて優勢であること」を表します。
副詞 → غَالِبً(ghāliban)「がーりばん」意味:たいてい、ほとんど
動詞 → غَلَبَ (ghalaba) 「がらば」意味:勝つ、克服する
形容詞→ غَالِب (ghālib) 「がーりぶ」意味:勝ち誇った、勝利者の
今回もあっちこっちいったりきたり、
ゴリゴリつらつらと書いてしまいました。
語根を調べると色んな話のタネが転がっていますね~
ここまで読んでくれてしゅくらん!
それでは、いらっりかー!
メッカって宗教的な場所の名称だと思っていたのだけどサウジアラビアの都市って初めて知りました。サウジアラビアってあまり宗教的な印象がなかったので。。。
返信削除コメントありがとうございます!
返信削除そうなんです。◯◯のメッカ、というような使われ方をすることも多いので、都市の名前だというと驚かれることがあります。
都市名を調べると意外な出来事と絡んでいることが多いので面白いですよー!